
日常的に使用され、どこのスーパーでも必ずいくつかの種類は売られている『ソーセージ』。冷蔵庫に常備されているご家庭も多いかと思います。
しかし一方で、何をもって『ソーセージ』と呼ぶのか、同じく頻繁に目にする『ウィンナー』との違いは何か、ということを明確にご存じの方は意外と少ないのではないでしょうか。
ここでは『ソーセージ』の定義や、その種類についてご紹介していきます。
◆『ソーセージ』とは
ソーセージは、フランス語で『saucisse』、英語で『sausage』と表され、また特産となっているドイツでは『ヴルスト(Wurst)』と言います。
鳥や牛、豚や羊などのひき肉を塩やスパイスで味付けし、ケーシング(動物の腸や人工のものなど、ソーセージの表皮とするもの)に詰めたものの総称であり、中の肉の種類や脂肪との割合、味付け、ケーシングの種類、保存方法やその他に足される食材など、世界中で様々な種類があります。

◆『ソーセージ』の種類の例
『ソーセージ』はそれぞれの土地に根付いて発達してきたものであり、世界中で無数に存在します。
その中で日本においては、JAS(日本農林規格)によって『ソーセージ』が分類されています。中でも私たちの生活においてなじみの深い『ソーセージ』を以下で紹介します。
・ウィンナーソーセージ:羊の腸を使用したもの、または人口ケーシングを使用している場合は製品の太さが20mm未満のもの(ただし、牛腸を使用したもの及び豚腸を使用したものを除く)。
・フランクフルトソーセージ:豚腸を使用したもの、または人口ケーシングを使用している場合は製品の太さが20mm以上36mm未満のもの(ただし、牛腸を使用したもの及び羊腸を使用したものを除く)。
・ボロニアソーセージ:牛腸を使用したもの、または人口ケーシングを使用している場合は製品の太さが36mm以上のもの(ただし、豚腸を使用したもの及び羊腸を使用したものを除く)。
この他にも、水分量による分類や、中に詰めている肉を塩漬けにしているか否かなどを基準にして、より詳細に分類されています。
ただし、これはあくまで日本における分類の方法です。
上記の3種類の『ソーセージ』についても、本来であればその土地における作り方に則ったものが『ソーセージ』の名称になる一方で、現在の日本のJASに当てはめると上記のような定義となります。
そのため、現地でその『ソーセージ』と出会うと、日本で普段目にするものよりもより細かく分類されている場合や、呼び方が異なっているもの、中身や見た目の大きく異なっているものも存在します。
これによると、冒頭に述べた『ソーセージ』と『ウィンナー』の関係性としては、『ウィンナー』は『ソーセージ』の種類の一つである、ということになります。
また、フランスのブーダンや台湾の豬血糕、朝鮮半島のスンデ、イギリスのブラックプディングといった『ブラッドソーセージ』と呼ばれる血を腸に詰めたものなど、日本ではなかなか出会うことの少ない『ソーセージ』も存在します。
また、ドイツのバイエルンで伝統的な『ヴァイス・ヴルスト(「白いソーセージ」の意味)』は、豚の腸に詰めた太さ20mm程度のソーセージでありJASに当てはめれば『フランクフルトソーセージ』となりますが、実際には、鮮度が重要であるため早朝に準備して正午までには食べられることや、皮を剥いて食べられることなど、私たちが日常的に食べている『フランクフルトソーセージ』とは大きく異なる特徴を持っています。
日本でもスーパーや輸入品を扱うお店で手軽に入手可能な種類のものもあれば、日常的に目にする機会の少ない種類のものもあります。
ぜひご興味がある方は、海外からの取り寄せなどもしてみていただくと、新しい食の世界が広がるかもしれません。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!