揚げ物料理=フリット!?


最近では身近なレストランなどでも見かけるようになった『フリット(Fritto)』という料理ですが、『揚げ物である』という以上のことをご存じの方は少ないのではないでしょうか。

今回は、この『フリット』の意味や特徴、混同しやすい料理との違いについてご紹介します。

◆『フリット』とは

『フリット(fritto)』とはイタリア料理における揚げ物料理のこと。

そもそもこの『揚げる』という調理方法は、たっぷりの油を熱した中に素材を入れて加熱するものであり、素材の水分を適度に蒸発させてうまみを凝縮させつつ、表面をすばやく固めることができます。


比較的短時間での加熱になるため素材の色や風味が損なわれにくいことや、表面はカリっとしつつ中は柔らかいというような対照的な食感になることが特徴です。

この『フリット』はイタリア料理での揚げ物の総称であり、衣についても厳密な規定があるわけではありません。


食材を下処理した後、薄力粉強力粉をまぶすだけの場合もあれば、よりカリっとさせるにはセモリナ粉(コムギ、イネ、トウモロコシなどの穀物の製粉で得られる粗い穀粉のことで、現在ではデュラムコムギを粗挽きにしてふすまを除去した顆粒状のもの)をつける場合、また薄力粉や卵、水などの溶き衣をつけて、食感のアクセントとする場合もあります。


この溶き衣を使用する場合には、素材にフルーツなどを使って甘みを強調したいときには水分に牛乳を使用したり、よりお菓子に近づけるときには砂糖を足す方法、また風味づけに香辛料を加える場合もあります。

この溶き衣を使用する場合にはメレンゲを入れることがよくありますが、これが『フリッター』の特徴的な面でもあります。メレンゲを入れることによって揚げ物の特徴である『外はカリカリ、中は柔らかい』という仕上がりをより強調することができます。


現在ではこのメレンゲの代わりにビールや炭酸水、ベーキングパウダーを入れるレシピも多くありますが、これらも同様にふわふわ感を出すためのものと言えます。

◆『フリッター』や『天ぷら』との違いとは

『フリット』とよく混同される料理として、『フリッター』や『天ぷら』が挙げられます。

まず『フリッター(fritter)』は英語での名称であり、『フリット』と比較して衣や調理法には大きな違いはないとされています。


この『フリッター』の衣にもメレンゲが使用されることが多く、また中の具材とされる材料も肉や魚介、野菜やフルーツなど多岐に渡ります。

次に『天ぷら』と比較すると、衣に違いが見られます。天ぷらは具材を薄力粉や水、卵を軽く混ぜた衣につけ、油で揚げた料理のことです。


天ぷらはもともと江戸(東京)の料理として発達してきましたが、現代では日本各地に広がっています。


この『天ぷら』の衣は溶き衣であり、『フリット』よりもサクサクした食感を重視します。


そのため、もちもち感、ふわふわ感を出す『フリット』で使用する溶き衣は、粉や水をしっかりと混ぜ合わせてから冷蔵庫で寝かしてグルテン(穀物から生成されるたんぱく質が水を吸収して網目状に繋がったもので、捏ねるほどに弾性を増し粘りが強くなる)を引き出すのに対して、天ぷらの溶き衣は冷水でサックリ混ぜ合わせ、グルテンを出さないようにします。 以上のように、『フリット』と『フリッター』はイタリア語と英語の違いであり、作る人や食材など状況によってレシピは様々であるものの、ほぼ同じものと言えます。

対して日本料理である『天ぷら』は、食感やそのための作り方などの衣の点で大きな違いが見られます。

これらの違いを知っておくことで、レストランなどで注文するときや食べるとき、またご家庭で調理するときにより一層これらの料理を楽しむことができるのではないでしょうか。


最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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